旅行

カナダのイエローナイフでガイドをしていた時のこと

カナダのイエローナイフと言えばオーロラで有名な所ですよね。日本人が一生のうちに見たい物のランキングで上位に入ってくるのがオーロラではないでしょうか。

そのイエローナイフで夏秋シーズンの短期間ですがガイドをしていた時の体験と、イエローナイフのことを少しをお話ししたいと思います。

まずはガイドの1日のスケジュールです

11:00 起床

起きて朝ごはん兼昼ごはんを食べます。

13:00 ツアー準備

事務所に向かい、市内観光参加者の名簿や、その日担当のドライバーを確認し、迎えに行くホテルや人数など間違いがないかチェックします。

13:30 出発

バスのドライバーと合流し、ホテルに市内観光参加者を迎えに行きます。

14:00〜16:00 市内観光

イエローナイフの街をバスでまわります。途中で下車し、博物館や池を観光したり、お土産屋さんに立ち寄ります。

16:30 事務所帰着

市内観光参加者をホテルに送り届け、事務所に戻ります。

16:30〜19:00 自由時間

短い睡眠を取ったり、夕飯を食べたり、洗濯をしたりします。

19:00〜19:30 ディナー参加者お迎え

オーロラ鑑賞地内にあるレストランを予約した方をホテルまで迎えに行き、レストランまで送り届けます。この後のオーロラ鑑賞に向けてレストランで待機、もしくはレストランのお手伝いをする時もあります。

21:00〜24:00 オーロラ鑑賞

鑑賞中は自分が担当のグループの方の写真撮影をしたり、お客様とお話しをして過ごします。オーロラがあまり出ていない時は参加者の方はティーピーというテントの中で待機しているので、ガイドは外でオーロラが出ていないか常にチェックします。

24:00〜24:30 ホテルに戻る

参加者の方をホテルに送り届けます。まだオーロラを見たい方はそのまま鑑賞地で待機します。

24:00〜25:00 事務所帰着

片付けをして勤務終了

25:00〜26:00 就寝

おやすみなさい

以上がだいたいの1日の流れです。もちろん日によって参加人数が違うので、レストラン送迎がなく市内観光が終わったらオーロラ観光まで何もない日もあります。また市内観光がなくオーロラ鑑賞から1日が始まり、早朝出発の飛行機で帰国する方の送迎を空港までしなければいけない時もあるので、通常オーロラ鑑賞の後延長された方と一緒に残り、その方たちをホテルに送り届けてから事務所に3:00に戻り、そのまま寝ずに2時間程待機して空港送迎の時もありました。これを朝のディパーチャー(出発)を略して朝デパと呼んでましたが、このシフトが一番きつかったです。よくお客さんにいつ得てるんですか?と聞かれました。

体力的にはきつかったですが、オーロラのガイドの仕事の一番の魅力は、やはりオーロラを見ることができることでした。イエローナイフは晴天率が高く、オーロラを見られる確率が高いので、かなりの確率で見ることができます。

ちなみにオーロラは寒い時期じゃないと見えないと思っていらっしゃる方が多いですが、夏や秋も見ることができます。ただ空が暗くて、天気が良いことが条件なので、1日のほとんどが明るい5月、6月と、天気が悪くなる10月、11月は私が働いていた所はオーロラ観賞お休みの時期でした。

夏秋シーズンでいいところは、何よりも冬ほど寒くないこと。日本の夏より涼しいので、8月の夜はパーカーがあった方が安心です。9月後半になると日本の冬に近い気候になり、10月頭には雪が降りました。これが冬シーズンだと自分の息でまつげが凍ってしまうほど寒いし、かなりの防寒対策しないと外で鑑賞なんて大変。冬シーズンも入っていた同僚は、出勤中に頬が凍傷になったと言っていました。

もう1つ夏秋シーズンにしかできないことは湖に映る逆さオーロラを見ることができること。冬は湖が凍ってしまうので、夏秋しか見ることができません。あとはハイキングにも行くことができます。

ハイキング最終目的地の滝

さてオーロラの見所ですが、ブレイクアップと言って1本店の線からだんだん大きくなっていき、空いっぱいに広がる瞬間でしょう。初めは1本しか出ていないオーロラがだんだん北の方に上がって行き、南の方に向かっておりてくる時にブレイアクアップします。この時のオーロラは渦をまいてみるみるうちに大きくなっていき、時には裾の方がカーテンのようにゆらゆらと揺れます。この瞬間が見れた時は、ついつい仕事を忘れて見入ってしまいました。

イエローナイフはオーロラがメインの観光ですが、他にも見所があります。イエローナイフはニュータウンとオールドタウンと別れており、オールドタウンの方に観光地が集中しています。

まず1つ目はオールドタウンにあるグレートスレーブ湖。深さは625メートルで、東京スカイツリーを沈めると、少し頭が出るくらいの深さです。面積はかなり広く、四国がすっぽり入ってしまいます。大きさはカナダで2番目に大きく、世界でも10番目に大きい湖です。

写真右の方に看板がありますが、冬に湖が凍り車が通れるようになった際、湖の上を通れる車の重さと車種が看板に表示されます。看板上に書いてあるDETTAH(デタ)は先住民居住区行きの名前で、普段はこのデタの村まで大回りして行かないといけないのが、湖が凍るとかなりショートカットできるようになります。冬場はこの湖の上でイベントも行われています。

イエローナイフはノースウエスト準州にあるのですが、ここの州の車のナンバーは白くまの形をしています。世界的にもかなり珍しく、お土産としても売っています。

オールドタウンにあるワイルドキャットカフェ。ここはイエローナイフにできた最初のレストランの中の1つで1930年代にできたそうです。メニューにバッファローのハンバーガーがあったので注文しました。味は牛肉と一緒で、臭みもなく食べやすかったです。大好きなポテトもどっさりのっていて、カナダで食べたポテトで1番美味しかったです。

オールドタウンにある大きな岩で、大理石でできており、25億年以上前の岩だそうです。

お散歩をしていたら、移動式のATMを発見!

オールドタウンは個性的なお店があって、のんびり歩きながらお土産を探すのにぴったりの小さな町です。私はイエローナイフを去る前に、オールドタウンにあるアクセサリーのお店でドリームキャッチャーを作り、自分用のお土産にしました。こだわりのあるお土産を見つけたいのなら、オールドタウンはぴったりです。

イエローナイフでの生活は短かったですが、同僚と寮生活をし、濃い時間を過ごすことができました。今でもガイドの仕事は人生で一番やりがいのある仕事だと思っています。

また自由に海外に行き来することができるようになったら、必ず再度イエローナイフを訪れたいと思っています。