女1人アイスランド1周、1週間かけてレンタカーで2212キロ走破してきました。アイスランド行ってみたいな〜と思っている方の参考になればいいなと思っています。
皆さんはアイスランドと言えば何を思い浮かべますか? 私のイメージは年中アイスランド自体が凍っててただただ寒い、人が住むには過酷すぎる環境なんだな〜くらいのイメージでした。私がこのざっくりとしたイメージから、アイスランド絶対に行ってやるぞ!という意思に変わったのは映画『LIFE』を観てからです。映画の内容も大好きなのですが、何よりも映画の中の大自然に1発で魅了されてしまったのです。
私が行ったのは何年か前ですが、9月前半から中盤にかけての10日間で、到着後初めの2日間はレイキャビクの街を散策し、その後1週間かけてレンタカーで反時計回りにリングロードと呼ばれる1号線を1周しました。
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レイキャビクでは、まずみんな行くだろうというハットルグリムス教会です。見ての通りインパクト大で、レイキャビクの中で一番高い教会だそうです。教会の中に入ると、有料ですが上まで上がれて、レイキャビクの街を見下ろせるそうです。この教会、本当に高くて目立ちます。そもそもアイスランド自体あまり高い建物がなく、レイキャビクの街の郊外の方までドライブに出かけましたが、建物の高さが高くても4、5階くらいまでの大きさだった記憶があります。ちなみに郊外まで行くとIKEAがありました。
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レイキャビクの街を散策していると、建物やちょっとしたモニュメントなどがカラフルでポップで、歩いているとウキウキしてきます。散策の楽しみは日本では見られない景色を見ること、食べること、ショッピングだったりしますが、私は何よりもスーパーマーケットに行くのが毎回海外旅行の楽しみだったりします。アイスランド旅行中は北欧のびっくりするほどの物価の高さに太刀打ちすべく自炊をしていたので、とにかくお土産屋ではなくスーパーによく行きました。何度か行ったのがボーナス(BONUS)というスーパーなんですが、こちらのスーパーのキャラクターがショッキングピンクの豚で、なんとも言えない顔をしているんです。是非1度見ていただきたい!そしてここで最初に購入したのが、袋に入っているサラダ用のレタスとシーザードレッシング、そしてなぜか日本のみりんを発見しテンション上がって勢いで購入してしまったのですが、この3点だけで1000円超えました。いやー物価高い。。
買い出しも済んだところで、ここからリングロードの旅の始まりです。レイキャビクでレンタカーを借り出発!私はダウンタウンから少し歩いたところにあったSIXTで借りました。アイスランドでは法律で車を走らせる時はライトを点けることが義務付けられているそうで、エンジンをかけると自動で点灯するようになっていました。初めての海外での運転、そして左ハンドルの右側走行。道路もほぼ信号がなく、曲がる時はラウンドアバウトと言って環状交差点になっており、走っている車に入っていくのはなかなかの至難の技。でも意外とすんなり慣れました。
左ハンドルに少し慣れ、レイキャビクを出て始めにたどり着いたのがゴールデンサークル。ここは1つの観光地ではなく、シンクヴェリトリル国立公園とゲイシール間欠線、そしてグトルフォスの滝を合わせてゴールデンサークルと呼ばれています。
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ゲイシール間欠線では意外と近くまで行けるようになっており、間欠線が噴出した時はなかなかのスリルが味わえます。グトルフォスの滝は駐車場から近付いて行くにつれてゴーーという轟音がだんだんと大きくなっていき、滝が姿を現した時は心の中で『すごー!なんて迫力!!』と叫びました。滝の写真だけだと大きさが分かりづらいですが、左の方に写っている人を見れば一目瞭然ですね。
このゴールデンサークルを過ぎるとセリャラントズフォスの滝が現れてきます。アイスランドは至る所に滝があるのですが、ここは珍しく滝の裏側が窪んでいるので、滝の反対側まで歩いて入ることができ、裏側からの絶景を見ることができます。残念ながら私が行った時は小雨。更に滝の裏側に行くには滝に近付くので雨具必須でした。この滝のパワーは凄まじく、私は何かに引き寄せられるようにじっと見つめていました。時間にして15分程は見ていたと思います。人生で初めて滝に感動した瞬間でした。ふと気づくと同じようにじっと眺めている人がいました。
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セリャラントズフォズの滝を後にするとエイヤフィヤトラヨークトルビジターセンターがあります。まだ記憶にある方もいらっしゃると思いますが、ヨーロッパの交通網がダウンし、飛行機も火山噴火の煙でしばらく運行できなくなってしまったことがありましたよね。その際の噴火の様子などがこちらのビジターセンターで見ることが出来ます。
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ビジターセンターを出て少し走るととスコガフォスの滝が出てきます。ここの滝も水量迫力が凄く、雨具がないとベタベタになります。セリャラントズフォスの滝もそうですが、ここまで大きな滝にかなり近付くことができるのもアイスランド旅行の魅力かもしれません。
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スコガフォスを出てビークという小さな街を通り過ぎしばらく走ると、ヴァトナヨークトル氷河国立公園が姿を現します。リングロードからも氷河を見ることができるのですが、スケールのでかさにとにかく圧倒させられます。今までに見たことのない世界で、一瞬天国にきてしまったのではないかという気分にさせられました。国立公園内にはハイキングコースやキャンプ場もあるそうです。ここで有名なのはやはり透明な氷河のトンネルではないでしょうか。少し青みがかかった氷はとても神秘的です。またアイスランドに行ける機会があれば、絶対に行こうと決めている場所です。
少し余談ですが、ビークを過ぎてからヴァトナヨークトルの間に100キロ程何もないエリアがありました。トイレ休憩の為のガソリンスタンドもなかったので、早めにガソリンを入れてトイレに行っておいた方がいいと思います。
リングロードを走っていると有名な観光地をいくつか訪れることが出来ますが、アイスランドの凄い所は観光地ではない場所も非現実の世界が広がっている所。私が一番驚いたのは突然氷河が現れたこと。日本で自然と言えば山と海ですが、アイスランドは毎日全く違う景色を見せてくれるのです。何よりもこれが一番のアイスランドの魅力でしょう。
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ヴァトナヨークトル氷河国立公園を過ぎるとヘプンという街があります。この街で1泊しましたが、ここも小さな街でスーパーマーケットが1店舗しかありませんでした。本当に静かな街で少し高台にのぼって街を見下ろすだけでも心が癒されました。普段の喧騒から離れるいい時間だったかもしれません。
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そして東の方へ進んでいきセイジスフィヨルズルという街に滞在しました。東端の方は氷河による侵食によってできたフィヨルドが多く存在するエリアで、リングロードから外れてしまいますがまたアイスランドの違った顔を見せてくれます。
ここで気をつけなければいけないのが、セイジスフィヨルズルまでリングロードの1号線を通って行けるのですが、なぜか違う道を通ってみようと思い95号線を走ったところ道が舗装されておらず、コンパクトカーだった私はかなり通るのに時間を要しました。もう景色どころではありません。ナビもあなたの車はこの道に適してないと警告してくれたのに、それを無視して突き進んだところ穴ぼこだらけの道を時速20キロで100キロ走行しなければいけなくなり、だいぶパワーを消耗しました。4駆ではない限りは、ぜひリングロードを走行してください。
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セイジスフィヨルズルを出てアイスランド第2の街北側に位置するアークレイリに向かう途中にもまだまだ観光スポットはあります。始めに立ち寄ったのはクヴェリルという地熱エリア。一体が黄土色をしており所々から煙が噴き出て、かなり強い硫黄の臭いが立ち込めます。
クヴェリルを出て少し行くとミーヴァトン湖があるのですが、ここは以前テレビで蚊が大量発生する場所として紹介されており実は少し気になっていたスポット。でもアイスランドに来てまで蚊になんかに刺されたくないという気持ちの方が強く結局断念。そもそもミーヴァトン自体が蚊という意味らしいので、訪れるのも恐ろしいですね。もう1つ、ミーヴァトン湖は実はマリモが生息していたそうですが絶滅してしまったらしく、今では世界で北海道の阿寒湖にしかマリモは存在しないそうです。海外の方が日本に来てマリモが瓶に入って売られているのを見ると驚かれるかもしれませんね。
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クヴェリルを出発し、1時間もしないうちにゴーザフォスの滝に到着します。ここは神の滝とも呼ばれている滝で、アイスランドの中でも有名な滝ではないでしょうか。アイスランドの観光地を調べていると目にすると思います。他に訪れた滝もそうですが、滝以外周りに何もありません。大自然の中にポツンと現れます。手付かずの自然を観光地化しなくても十二分に楽しめるアイスランドの魅力ですね。
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ゴーザフォスを出てまもなく、アイスランド第2の街アークレイリに到着します。私が行った際は到着が遅く、天気も悪かったので街歩きもせずスーパーで買い物をし、ホテルで寝ただけになってしまいましたが、この街も探検すると色々あり楽しそうです。アイスランド滞在中は旅費を少しでも浮かせるため、お値打ちなホテルやドミトリーに泊まっていたのですが、結構リネン代を宿泊料金とは別にとられた記憶があります。なので荷物にはなってしまいますが、宿代を浮かせたい方は寝袋を持ってくると少し旅費が浮かせると思います。
アークレイリを出るともう旅は終盤。相変わらずの絶景が続きますが、私が目指したのはスティッキスホールムルという街です。ここは冒頭にお話した『LIFE』という映画のロケ地の1つだったので訪れた街です。ここも小さな街なので、アイスランドの満喫したいという方には少し物足りないかもしれませんが、『LIFE』が好きな方にはワクワクポイントだらけです。街全体はそこまで大きくないので、歩いて1周できるし、スーパーもあるのでちょっとしたアイスランド土産を探すのには十分でしょう。
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スティッキスホールムルを出るとレイキャビクに戻る帰途に着きます。2000キロを超えるドライブなのでもちろんガソリンスタンドに何度か寄るのですが、日本のようにどこにでもコンビニがあるわけではないので、ガソリンスタンドでトイレや食事を済ませます。ただ日本のコンビニと同じような品揃えではないので、ちょっとした物が購入できる場所くらいに思っておいた方が良いでしょう。ガソリンを入れるのはそこまで難しくなく、日本のセルフとそこまで変わらなかったですが、支払いがクレジットカードのみでした。もしかしたら私が現金を入れる場所を見逃したか、もしくはたまたま寄ったガソリンスタンドがカードのみだったのかは定かではありませんが、クレジットカードは必需品です。
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アイスランドをドライブしていると、幾度となく虹に遭遇します。記憶の中では5回は見た気がしますが、日本ではなかなか見れないですよね。なかなか見れないものなので、虹を追っかけリングロードを外れて写真撮影。
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レイキャビクに戻る前に最後の見所キルキュフェットル山へ。この山が本当に不思議な形をしていて、通常の山に見えるのですが、角度を変えると台形に見えるという珍しい形をしています。高さはそこまでないのですが、これもなかなか見れない景色。
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キルキュフェットルまで来たら、レイキャビクに戻ります。
1週間かけてアイスランドを1周しましたが、正直もうちょっと時間があれば色々な所に行けたなと思います。1人だったのもあったので、運転を無理して事故してはいけないと思い、1日の運転時間を制限していたこともありますが、もう少しディープなアイスランドを楽しむなら2週間あってもいいなと思いました。2週間あれば時期にもよりますが、オーロラも見れるかもしれません。あとレンタカーで1周すると行きたい所に行けるメリットがありますが、もう1つ色々な国の人と知り合いになれるというメリットもあります。何もない大自然の中の道路で何してるんだろうという海外の方がヒッチハイクしているのを所々で見かけました。かくいう私も1回乗せたことがあります。旅での出会いってちょっと特別感ありますよね。
1週間毎日違う顔を見せてくれたアイスランド、大好きになりました。必ずまた訪れたいなと思える素敵な国です。行きたいな、どうしようかなと悩んでる方、ぜひぜひ行ってきてこの感動を味わってきてください。きっと虜になってしまうはず!